今村塾の塾長の今村です。

公立高校一般入試が終わりました。昨年は国語がとても難しくて、1時間目の科目でショックを受けて後の科目に影響が出てしまった子がいました。今年の各科目はどのような傾向だったでしょうか。


各科目をじっくりと見たので、平均点を予想してみたいと思います。




「国語」・・・14点～15点

過去3年の国語の平均点

2024年：11.3点​
2023年：14.9点​
2022年：15.4点​

国語は昨年と比べて易しくなりましたが、昨年が難しすぎたので、2023年までと同じくらいの難易度となりました。

全体の文章量が少なくなっていたので、それも易しく感じた要因の１つだと思います。
特に上位校を目指す生徒は18点～22点を取らなくてはいけないくらいの難易度で、ミスなく解きたいところです。

最近出題が続いていた「小説」ではなく「随筆」のジャンルからの出題でした。
大問１の論説と随筆は昨年と異なり、かなり読みやすかった印象です。

「数学」・・・13点前後

過去3年間の数学の平均点

• 2024年：12.3点
• 2023年：15.2点​
• 2022年：12.5点​

マークシート方式になって最初の入試となった一昨年が過去最高に易しい数学（平均点15.2点）でしたが、今年も昨年と同じくらいの難易度になっていました。

ここ数年の数学の入試の大問１には難しい問題が１～2問含まれていることもありましたが、今年は10問すべて解きやすく、基礎的な問題が多かった印象です。10問全問正解を目指したいところです。

大問２は「箱ひげ図」の用語の意味を理解していれば易しかったです。（２）の問題は難しく感じたと思うのでできなくても仕方ない問題ですね。

大問３の図形の問題は円周角の問題は解きやすかったと思います。相似を使った問題は「ルート１３」という数字が相似比で出てくるので計算が複雑になりやすく間違えやすかったかもしれません。

最後の問題はできなくても気にしなくてよいです。


来年以降に受験する数学が苦手な生徒も全問正解できるように練習できるとよいです。

「社会」・・・11点～12点

過去3年間の社会の平均点

・2024年：13.0点​
・2023年：11.7点​
・2022年：13.9点

昨年までと比べて、「２つ（もしくは３つ）の解答の組み合わせがすべて合っていて正解」となる問題が急に増えました。
全体の問題の半分程度がそういった問題だったので、難しく感じた生徒も多かったでしょう。

地理では教科書であまり扱わないようなデータを活用した問題もあり、知識を活用して正確に読み解けないといけない問題でした。

歴史分野・公民分野は対策がしやすいので、なるべくこの２つの単元は点数を落としたくないですね。
また、「資料を正確に読み解く力」は入試までに身につけてほしいです。

「理科」・・・11点～12点

過去3年間の理科の平均点

・2024年：11.4点​
・2023年：12.5点​
・2022年：11.3点

近年と同じくらいの難易度でした。
3年間の学習内容からバランスよく出題されていました。

大問では

・遺伝（3年　生物）
・酸化還元（2年　化学）
・電気（2年　物理）
・火山、地層（1年　地学）

という出題でした。

「天気」「仕事と運動」などの単元の出題はなかったので、来年の入試では狙われやすい単元になるでしょう。

難しい問題はなかったですが、計算が多かったこともあり、理科を得意とする生徒と苦手な生徒との差が大きくついた可能性がある問題でした。知識を問う問題は確実に解きたいですね。

「英語」・・・14点～15点

過去3年間の英語の平均点

・2024年：14.8点​
・2023年：12.8点​
・2022年：12.7点

リスニングで新しい傾向の問題が出たようですが、生徒に聞くと対応はできたという子が多かったので問題なく解けた子が多かったのではないでしょうか。

昨年と同様に易しく、英語が得意な子は高得点（満点も）が取りやすかったではないでしょうか。
英語が苦手な生徒も12点くらいは取りたい問題でした。

マークシート方式になってからは英作文がなくなり、英語は確実に点数を取りたい科目になりました。

英語を苦手とする生徒にとっては差がつきやすいので、１・２年生のうちから英語の実力をつけるための勉強時間を増やすようにしましょう。