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2020年5月19日 (火)
カテゴリ:国語の学力を伸ばす方法【理論編】
愛知県美浜町の個別指導塾、今村塾の塾長の今村です。今日から2回に分けて、「国語の学力を伸ばす方法」について私が考えていることを書きたいと思います。小学生から中学生のお子さまに合う内容で書きますが、高校生でも基本は同じです。
「英語よりも国語を重視!」
学習塾をやっていますので、5科目「国語・算数(数学)・理科・社会・英語」のことを常に考えていますが、「小学校・中学校の授業の中でどの科目が一番重要か?」と聞かれれば、私は「国語」だと答えます。
近年の学校教育で議論の的になっていて、改革が急がれた科目は「英語」です。
「これからは英語が必要な社会になるから英語の授業を増やす」
「何年も英語を習っていても日本人は英語を話せない」
「小学3年生から英語の授業をおこなう」
「高校の英語の授業は英語を使って・・・」
などなど、英語についての議論はとても活発でした。保護者の方も「英語を話せるようになってほしい」「早くから英語教育を受けさせたい」と考える方も多くなってきました。でもそんなに英語が必要でしょうか?
もちろん将来的に英語が必要となる子どもも多くなってくるので、英語教育の必要はあるでしょう。ただ、
「早くから英語を習ったとしてもそれを使う環境がなければ英語を話せるようにならない」
のです。日本人が英語を何年も習っていても英語で会話ができないのは「勉強法が悪い」わけでも「時期が遅い」わけでもなく、単純に「英語を話す機会がない」ということが一番の原因です。考えてみれば、当たり前ですが、言葉は使わなければ身につきません。日本語を覚えることができるのは常に日本語を使っているからであって、勉強法などは何でもいいわけです。
では、「常に英語に触れる環境にいる」日本人がいったいどれだけいるでしょうか?
自慢ではないですが、私も小学生・中学生・高校生の英語を教えることができても英会話はボロボロです(笑)
私の義兄は外国人で現在も日本ではなく、自国に住んでいます。来日時やテレビ電話などでコミュニケーションをとるときは英語ですが、英語を聞き取って、相手の言っていることが分かっても自分の言いたいことが英語でなかなかでてこなくて焦ります。
もちろん学校の英語教育を否定するわけではありません。むしろ日本の英語教育はすごいと思います。母国語(公用語)として英語を使用している国を除いてみてみると、これだけ長い期間、体系的に英語を学習している国は多くないです。きちんと英語の基礎的なことは習得できるようなシステムが出来上がっています。
街で外国人に何か話しかけられた時に「I can’t speak English」と言って、相手の質問に答えられないから苦笑いしながらその場を離れた経験はありませんか?外国人からしたら「ちゃんと英語をしゃべっているじゃん!」とツッコミたくなるかもしれませんね。
日常で英語を使わない大人でも、英単語はかなりの語の意味を知っているはずです。話せないかもしれないけど、英語の知識はかなりあるのが日本人なのです。
英語の話が長くなりましたが、私が言いたいことは、英語よりも重要な「国語の勉強にもっと目を向けて欲しい」ということです。特に就学前から小学校卒業までは「国語(日本語)」を意識して勉強してほしいです。
「知っている言葉を増やそう」
最近の子どもたちを見ていると
「国語の苦手な生徒=言葉を知らない(語彙を知らない)」
という傾向が明らかにでています。どれだけ言葉を自由に使えるかによって、言語能力(国語の力)が決まってきます。
小学生・中学生の国語の授業を塾でしていると、よく「この言葉の意味が分からない」という質問があります。国語が苦手な生徒は特に多いです。こちらから「○○という言葉の意味分かる?」という質問をしても、得意な生徒は上手に説明できるのに国語が苦手な生徒はうまく答えられないか、答えようとしません。
小学校入学の時に勉強が苦手な生徒は語彙数(言葉を知っている数)が1500字程度、勉強が得意な生徒が6000字程度の言葉を自由に使えるという調査結果があります。言葉の数と成績は見事に比例関係にあるそうです。つまり
「言葉をたくさん知っている生徒ほど成績がよい」ということですね。
国語の力を伸ばす、もっと言えば全体的な学力を伸ばすには「言葉をたくさん知る」必要があるのです。では語彙を増やすにはどうしたらよいでしょうか?
以下の方法が語彙を増やすにはとても効果的です。
① 本を読む
② 新聞を読む
③ 家庭での親子の会話
①・②はどちらも語彙数を飛躍的に伸ばす力を持っています。もちろん適当に読むのではなく、分からない言葉を辞書で引く・誰かに聞くという作業が必要になります。
「国語の力を伸ばすには本を読ますのがよいのでしょうか?」という質問には私は迷わず「はい」と答えます。そして、本や国語の教科書の音読も推奨します。最近は、学校での音読の時間などが少なくなっているので、家庭で音読をして補ってあげる必要があります。学校の音読の宿題をきちんと聞いてあげていない方は、今日からお子さまの音読を時間を作って聞いてあげてください。
また、③のご家庭での会話もとても重要です。就学前から小学校低学年くらいまでの間は特に意識する必要があります。家庭で交わされる会話や言葉づかいによって、思考力などの国語の力が決定されるのです。しかもこれはすぐに身につくものではありません。何ヶ月・何年もかけて身につけていくものなのです。
もし現在、「うちの子は国語が苦手」という場合には、テレビやゲームに子供が夢中で会話が少ないということがありませんか?
お子様がまだ小さい場合は、ご家庭での会話を意識してみてください。普段の会話によって、言語(国語力・思考力)の土台ができあがっていくのです。
以上のようなことから国語の力を伸ばすには少し時間がかかります。当然、中学生で国語が苦手な場合、それまでの環境によって学力に大きな差がでているため、特効薬はありません。地道な努力が必要です。
長くなるため、今回はここまでになりますが、次回は語彙数を伸ばすための
①読書
②新聞
③会話
について詳しく書きたいと思います。
→次回「国語の学力を伸ばす方法【実践編】」はこちら
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